この記事は、2名の不動産のプロが共同執筆しています。

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はじめに:後から“あれも付けておけば…”となる理由

「建売住宅に決めたんだけど、住んでから“これが付いていなかった”ことでちょっと困った」

「物件価格に惹かれて決めたけど、オプションでトータル費用が思ったより上がった」――という声を、私たちは多く耳にします。


特に、標準仕様として付いていると思っていた「網戸」「シャッター」「外構・カーポート」「照明・カーテン」「防犯・断熱設備」などが、実はオプション扱いだったというケース。予算に余裕があれば良いですが、限られた予算の中で購入を検討している方にとって、こうした“標準でないオプション”が後悔の原因になりかねません。


本記事では、まず「奈良市で新築建売を購入する際に、本当に“必須”と言えるオプションは何か」を整理。次に「網戸・シャッター」という具体的な設備を例に、選び方・費用対効果・チェックポイントを解説。さらに「コスパ最強の設備選び」も紹介し、読者の皆様が“付けておいて良かった”と実感できる家づくりをサポートします。


奈良市の建売における“オプション扱い”の実態

標準仕様とオプションの境界

建売住宅を検討する際、販売チラシや価格表示では「土地+建物+外構付き」とされていても、細かい仕様まで含まれていないことがあります。例えば:

  • 網戸:リビング窓や掃き出し窓には標準で付いていることもあれば、2階窓・小窓はオプションということも。
  • シャッター/雨戸:住宅地でも防犯・台風対策としてシャッターが欲しいが、標準仕様に含まれておらずオプション扱いのことがある。
  • 外構(カーポート・駐輪場・植栽)やフェンス:「完成済分譲」であっても、駐車スペースだけ標準で、カーポート・屋根付き駐車場はオプションというケース。
  • 照明・カーテン・カーテンレール・エアコン・カーテンボックス:標準として「各室照明付き」とされていても、ライティングプランや好みの照明は追加となることが多い。
  • 防犯設備・スマートホーム設備・断熱グレード:基本仕様で十分という設計もありますが、「ワンランク上」の断熱・サッシ・設備はオプション扱いになり、将来の光熱費・快適性に影響します。

なぜ“オプション扱い”になるのか

  • 建売住宅では価格競争が激しいため、販売会社が「価格をできるだけ抑える」ために仕様を“最低限の標準”とし、追加仕様をオプションとして設定することが多い。
  • 地域・物件によって“標準仕様”のラインが異なるため、「この価格帯なら付いていて当然」と思っていた設備が付いていないというギャップが起きる。
  • オプションを後から追加することで、購入者の“カスタマイズ欲求”に応える設計になっていることもある。
  • 建売の場合、量産・同一仕様化を図ることでコストを抑えていますが、敷地の形状・向き・窓の数・向き変化などで「そのまま標準仕様では対応できない部分」があり、そこを補う設備はオプションとして扱うケースがあります。

奈良市で知っておきたいポイント

  • 奈良市は郊外住宅地も広く、土地価格がエリアにより差があるため、「価格を抑えて仕様を落としている」物件もあります。つまり、仕様チェックが特に重要です。
  • 風や虫の多い日本の気候・奈良の季節変化(夏の蒸し暑さ・台風シーズン)を考えると、「網戸」「シャッター/雨戸」など“実生活で使う設備”が想像以上に重要です。
  • 将来の住みやすさだけでなく、資産価値を考えるなら「仕様がきちんとしている物件」が評価されやすいです。オプション扱い設備でも“後から追加しづらい”ものは初めから検討しておくことが安心です。

自己資金をできるだけ出したくない方は、こういったオプションを住宅ローンに組み込むことがおすすめ!
仮審査の段階である程度何をつけたいか決めておくと安心ですね。


オプション必須と言える設備とは?

ここでは「絶対ではないが、後で付けようとすると損をしやすい・コスト高になりがち」という観点で“オプションを検討すべき設備”を整理します。

設備理由後から付けづらい/コスト高になりがちな理由
網戸(全窓)夏に窓を開けて風を通す・冬に陽を取り込むために必須。虫・ホコリ・花粉対策としても重要。建売の標準仕様で一部しか付いていないことが多く、後付けでは窓の形状・サイズ・サッシとの適合で割高に。
シャッター/雨戸(特に掃き出し窓・1階)防犯・台風・強風・日射遮蔽の観点から安心を持たせられる。建物構造・窓まわりの取付対応などの施工が必要で、設置が遅れる・追加費用が増える。
カーポート・屋根付き駐車場雨・風・車の出入り・荷物の積載などを考えると、駐車スペースに屋根付きがあると生活の質が変わる。外構後からの工事となると足場・車の移動・完成後間取り変更で割高になる。
高断熱サッシ・複層ガラス・窓仕様アップ光熱費・遮音性・快適性の観点で長期的に価値がある。後付けでは窓まるごと交換となるケースが多く、費用が大きくなる。
照明・カーテン・内装カスタマイズ住み始めた後に「暗かった」「窓にカーテンが合わない」などの不満が出やすい。後から別業者で手配すると仕様確認・仕上がり差・費用増になる。

この中でも、特に「網戸」「シャッター」は“生活してから気付く”“付けておけば良かった”という声が多いため、次節ではこの2つを深掘りします。


「網戸」の選び方・付けておきたい窓・コスパ視点

なぜ「網戸」が重要か

  • 夏場、窓を開けて風を取り込みたいときの必需品
    暑い季節は、エアコンだけに頼らず外の風を取り入れて室内の空気を入れ替えたいものです。ところが網戸がないと、虫やホコリ・花粉が入り放題になってしまい、結局窓を閉めざるを得ません。最初から各居室に網戸が付いていれば、「窓を開けたいけれど虫が気になる…」というストレスが大きく減ります。
  • 冷暖房費・光熱費の節約にもつながる
    網戸がない家では、虫が入るのを嫌って一年中窓を閉め切り、エアコンに頼った生活になりがちです。その結果、電気代や冷暖房費がかさみやすくなります。春や秋など本来なら窓を開けて快適に過ごせる季節に、安心して自然風を取り込めるようにしておくことは、長い目で見ると家計の負担軽減にもつながります。
  • 「あとから付けておけば…」という後悔が多いポイント
    実際に引き渡し後のご相談で多いのが、「ここにも網戸を付けておけば良かった」という声です。特に、2階の小窓や、廊下・吹き抜けまわりの窓などは、打合せの段階では見落としがちですが、住み始めてから「風を通したいのに虫が入るので開けられない」と困るケースがよくあります。
  • 防犯や安全面にもさりげなく貢献
    網戸があると、窓を全開にせず少しだけ開けておく、といった細かな調整もしやすくなります。小さなお子さまやペットがいるご家庭では、窓を開ける際の転落・飛び出し対策としても有効ですし、外から室内が丸見えになるのを和らげる目隠しの役割も期待できます。

チェックしておきたい窓・場所

  • リビング・ダイニングの掃き出し窓(庭・駐車場との出入口含む)
  • 主寝室・子ども部屋の窓・バルコニー窓
  • キッチン・勝手口の小窓・換気扇近くの窓
  • 2階・3階の窓・吹抜け窓など、窓数が多い物件では“全窓”を確認
  • 特に南向き/西向き/風通しの良い向きの窓には優先的に網戸を付けるべき

網戸仕様・グレードのポイント

  • 標準網戸(平網タイプ)か、高機能網戸(虫除け・花粉対策・風ブロック・オーニング型)かを確認。
  • 引き違い窓・掃き出し窓用か、縦すべり・開閉式窓用か、窓形状に合った網戸が付くか。
  • 後付け可能な網戸かどうか(枠の形状・サッシ対応)を契約前に確認。後付けは窓のサイズが特注になったり、既設サッシとの相性で割高になることあり。
  • メンテナンス性:取外し可能・掃除可能・交換可能網戸か。
  • コスト観点では、標準網戸+1〜2窓オプション程度なら費用増が少ないですが、全窓網戸+高機能仕様だとオプション金額が積み上がるため、優先順位を決めておくことが重要です。

コスパ視点の優先順位

  1. 最優先:掃き出し窓(リビング・駐車場・庭出入口)
  2. 次:主寝室・子ども部屋・バルコニー窓
  3. 予算があれば:全窓+高機能仕様(花粉・虫ブロック)

このように優先順位を決めておけば、「網戸が標準で付いていない」場合でも、どこに付けるべきかが明確になります。

網戸は日本の気候で考えると必須だと思います。


「シャッター/雨戸」の選び方・付けておきたい窓・コストバランス

なぜ「シャッター/雨戸」が重要か

  • 日本では台風・集中豪雨・強風・飛来物・防犯などのリスクが地域によってかなりあります。特に奈良市の郊外・駐車場近辺・開けた敷地では“風の通り道”になりやすく、窓まわりの備えが重要。
  • 地域によっては「雨戸だけ付いている」という物件もありますが、シャッター(特に電動・防犯性高)を選ぶと安心・将来売却時の評価も上がる可能性があります。
  • 建売購入後に「やっぱりシャッター付けたい」と思っても、後付け工事・足場・窓改造が伴いコストがかかります。

チェックすべき窓・場所

  • 掃き出し窓(リビング・駐車場・庭出入口)
  • 1階の居室窓(道路側・駐車場側・隣地との距離が近い側)
  • 吹抜け・大開口サッシ・バルコニー側の窓など、風・音・視線・防犯リスクが高い窓
  • 駐車場から家までの動線で窓が多い側・夜間に人通りが少ない側など、“開けると怖さを感じる”方向の窓

シャッター仕様のポイント

  • 手動シャッターか電動シャッターか。電動は便利ですがコストも高く、停電時の対応・将来メンテナンスも考える。
  • 防犯性能・防風耐久性能がどの程度か(雨戸レベルなのか、シャッター級なのか)。地域の風の状況・隣地との間隔を考えて判断。
  • 窓のサッシ・壁との取付・外壁デザインとの調和を確認。後付けの場合、壁面加工や足場が必要になり、コストが増す。
  • 将来売却・資産性も視野に、標準仕様としてどのレベルのシャッターがついているかを販売パンフレット・仕様書でチェック。標準よりワンランク上なら資産価値につながる。

コストバランスの優先順位

  1. 最優先:1階掃き出し窓(駐車場・庭側)
  2. 次:道路側・隣地距離が近い側の窓
  3. 余裕がある場合ありなら:全窓シャッター/電動仕様

このように優先順位を設けておけば、「付いていないから買わない」という判断ではなく、「どこをオプションで付けるべきか」を明確にできます。

私は新築建売を購入し1階の窓にシャッターをつけましたが、閉めたのは台風の時1日だけです...


コスパ最強の設備選び:建売で付けて損しない“おすすめオプション”

建売という選択肢では、 “標準仕様+少しのオプション”が“完全自由設計”に比べてコスパが高いメリットがあります。ここでは、価格上昇を抑えつつ、将来満足度が高い設備を紹介します。

おすすめ設備一覧

  • 全窓網戸(優先順位付き)
  • 1階窓シャッター/雨戸(駐車・道路側)
  • カーポート(雨の日の車の乗り降り・荷物の積み込み)
  • 照明:入居後すぐの追加費用削減
  • 外構植栽・フェンス・駐輪スペース:住み始めてから“やっぱりやる”ケースが多い
  • 宅配ボックス
  • 食洗機

コスト抑制のポイント

  • オプションは「仕様アップ」と「追加工事」の2種類があります。仕様アップ(例えば蝶番をワンランク上にする)はコスト増が比較的少ないですが、追加工事(壁を壊して窓を増やす・シャッター取付のために足場が必要など)はコストが大きくなります。
  • 建売契約前にオプション金額の見積もりを出してもらい、どこまで含まれているか確認することが大事です。
  • 優先順位をつけて、最初から全部を付けるのではなく「まずはここを押さえる」という戦略が有効。例えば、網戸を全窓に付ける・1階シャッターを付けるという具合。
  • 将来「付け替え・追加」が予想される設備は、初めから見積もりに入れておくと資金ショックを防げます。
  • 販売会社や施工会社の“標準仕様”がどこまでかを把握し、「この価格帯でこの仕様ならコストパフォーマンスが高い」と判断できることが重要です。

奈良市で建売を選ぶ際の“オプション確認”チェックリスト

購入前の検討段階で、以下のチェックリストを使ってオプション・仕様を確認してください。

  • 網戸:リビング・ダイニング掃き出し窓に付いているか?/子ども部屋・バルコニー側窓も付いているか?
  • シャッター・雨戸:1階窓に標準で付いているか?オプション価格はいくらか?取付仕様・防風性能は?
  • 駐車スペース:カーポート・屋根付き駐車が標準かオプションか?将来もう1台必要になった時の拡張性は?
  • 照明・カーテン:各室・玄関・トイレ・廊下・勝手口に照明付きか?カーテンレール・ブラインド・シャッター代はいくらか?
  • 外構・植栽:フェンス・植栽・駐輪スペース・玄関ポーチの仕様は標準か?オプション価格は?
  • スマート設備/防犯設備:玄関スマートキー・ネットワークカメラ・電動シャッターなどが標準か?将来価値を考えてどうか?
  • 将来リフォーム余地:オプションを付けることで将来のリフォーム費用が減るか?逆に後付けで大きな工事が必要になるか?
  • 予算配分:物件価格+オプション金額+諸費用を含めた総予算で家計に無理がないか?オプションを後回しにすると割高・手間になる可能性を考慮。

まとめ

  • 建売住宅では“価格を抑えるために仕様が最低限になっている”ことが多く、オプション扱いになっている設備を見落とすと、住み始めてから「付けておけば良かった」と後悔することがあります。
  • 特に「網戸」「シャッター/雨戸」は生活の中で影響が大きく、後付けではコストが増すケースも多いため、先に検討すべき設備です。
  • コスパ最強の設備は「優先順位を付けて初期段階で抑える」こと。全てを付けなくても、暮らし心地・資産価値・将来の安心をかなり高めることができます。
  • 奈良市で新築建売を検討する際は、物件価格だけでなく仕様・オプション・将来の動線・メンテナンス費用も含めた“総合判断”が成功の鍵です。
  • 購入前のチェックリストを活用し、「どこまで仕様に含まれているか」「オプションで何を付けるか」を明確にして、安心して住み始められるマイホームを手に入れましょう。

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