この記事は、2名の不動産のプロが共同執筆しています。

業界歴30年以上。元大手住宅メーカー店長。住宅ローンアドバイザー。注文住宅・メンテナンス・リフォーム事業での経験も長く、長期視点でのアドバイスに定評。毎月無料住宅ローン相談受付中。

関西圏の新築建売物件・中古物件を年間1,500棟以上チェックし、厳選した一戸建てをYouTubeで365日紹介。顧客の物件へのご要望に対する物件選定、比較などマッチング精度に定評。公式LINEでおすすめの公開前物件情報なども配信。



「なんとなく見てはいるけど…結局、どう判断すればいいの?」

「ハザードマップに色がついていたら危ないってこと?」
「土地は安いけど、オレンジゾーンに入っているのがちょっと気になって…」

奈良県で新築一戸建てを検討する際、多くの方が一度は目にするハザードマップ(防災マップ)
しかし、いざ判断となると「どこまで気にすべきか分からない」「見方がよく分からない」と不安を感じてしまう方も少なくありません。

ハザードマップは“見ること”より“読み解くこと”が重要。
正しく理解できれば、不安に振り回されることなく、安全性とコストのバランスが取れた判断が可能になります。

この記事では、不動産実務に基づき、奈良県内で建売住宅を選ぶ際に役立つハザードマップの見方・リスクの考え方・確認手順をわかりやすく解説します。

近年自然災害が増えています、ハザードマップは必ず確認しましょう!


ハザードマップとは?基本の理解

  • 自然災害による被害想定区域を色分けで示した地図
  • 国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」や各市町村のHPから確認可能
  • 奈良県では、特に以下の災害情報が掲載されています:
災害の種類表示例(色)主な該当エリア(奈良県)
洪水(河川氾濫)水色~紫色橿原市、天理市、大和郡山市の低地部など
内水氾濫(排水不良)黄~オレンジ色生駒市・香芝市の一部密集住宅地
土砂災害(がけ崩れ)赤~茶色生駒・平群・奈良市南部の丘陵地など
浸水想定区域薄青色、深青色など複数段階近鉄沿線の盆地部や調整池周辺

こちらから確認できます。 https://disaportal.gsi.go.jp/


奈良県内のよくあるハザードリスクとエリア傾向

● 洪水リスク(河川氾濫)

  • 1級河川(大和川・飛鳥川・曽我川)周辺は注意
  • 奈良市・天理市・大和郡山市の一部地域で浸水想定3m以上の地域もあり

● 土砂災害リスク(急傾斜地・崩壊)

  • 生駒市、平群町、香芝市の南部では土砂災害警戒区域に指定されたエリアも多い
  • ハザードマップに「レッドゾーン」「イエローゾーン」で明記

● 地盤リスク(液状化・軟弱地盤)

  • 河川沿い・旧河川跡・ため池造成地は液状化の可能性が高い
  • ハザードマップと併せて、地盤サポートマップ(J-SHIS)で補完が必要

正しいハザードマップの読み方|5つの視点


① 色の“濃さ”=災害の深刻度

  • 同じ水色でも「0.5m未満の浸水」と「3m超の浸水」では意味が大きく異なる
  • 凡例を見て、何を表す色か確認してから判断を

② 自宅がゾーンの“境界線”にある場合の考え方

  • 境界ギリギリに建つ場合でも、リスクは存在する
  • 境界の外でも、「隣地が対象=影響を受ける可能性あり」と考えるのが現実的

③ 複数災害が“重複”する土地は慎重に

  • 洪水+土砂災害エリアに重なる地域は、避難経路や家の構造に制限が出る場合も
  • 特に高齢者や小さなお子様がいる家庭では安全性を優先に

④ 周囲との“高低差”を現地確認で補足

  • 地図上ではわからない「土地の高さ」「排水方向」「裏山の傾斜」などは、現地で確認が必要
  • 排水口の数・勾配などもチェックすると安心

⑤ “再建築可能”でも“建て替え制限あり”の場合がある

  • 一部地域では、土砂災害警戒区域内で建て替えに許可が必要なケースあり
  • 奈良市・生駒市では市の開発指導課で事前確認可能

とはいえ奈良盆地はかなり広いエリアでハザードマップの浸水にかかっています。
水災をカバーできる火災保険等の加入でリスクヘッジも可能です。


ハザードマップだけでは不十分!合わせて確認したいポイント

確認項目補足解説
地盤調査報告書建売の場合でも、事前に「地盤調査報告書」が開示される場合あり
避難所までの距離徒歩圏で避難所があるか、道が安全かを事前に確認
高台 or 低地周囲より高い位置の土地は水害リスク低めだが、擁壁の安全性は要確認
排水設備の確認道路に設置されている排水枡・マンホールの数や位置

「リスク=絶対NG」ではない|価格・立地とのバランスも重要

ハザードマップに色がついていると、「この家はやめた方がいいのかな」と不安になりがちですが、
実際には、ハザードエリアに該当していても“どんな対策が取られているか”によって、安全性は大きく変わります。

たとえば、

  • 基礎を高くして床下浸水を防ぐ
  • 避難経路・避難場所がきちんと確保された分譲地設計になっている
  • 雨水を分散させる敷地計画(調整池や側溝の整備など)がされている
  • 土砂災害警戒区域に該当しない位置に建物が配置されている

など、同じエリアでも、「何もしていない家」と「リスクを織り込んだ設計の家」では安心感がまったく違います。

また、ハザードマップ上では安全でも、道路が細くて消防車が入りにくい地域や、停電・断水が発生しやすいエリアもあります。
地図の色だけで一律NGとするのではなく、価格・立地・通学や通勤の利便性とのバランスを見ながら、総合的に判断することが大切です。

最も重要なのは、「そのリスクに対してどう備えているか」という視点で、複数の物件を比べながら検討していくことです。

市町村のホームページ等に、過去に深刻な災害があった場所について公開されているケースもあります。
そちらも併せて確認しましょう!


よくある質問Q&A

Q1:ハザードマップの更新頻度は?
→ 国や自治体が定期的に更新。最新の情報を市町村HPやハザードマップポータルサイトで確認を。


Q2:ハザードエリアの家は火災保険・地震保険に影響ある?
→ 地震保険は影響なし。水災補償の有無で保険料に差が出ることがあります。対象エリアの方は保険内容に注意を。


Q3:ハザードエリアの土地って売却しにくい?
→ 場所にもよりますが、情報公開義務があるため、相場より時間がかかる傾向はあります。ただし、価格が適正なら成約実績は多数。


まとめ:「色だけで判断しない」「現地確認+補完情報」が鉄則

  • 奈良県で建売住宅を検討する際、ハザードマップはリスクを知るための“スタート地点”
  • 見落としがちな要素(高低差・排水状況・避難路)を現地で確認し、構造や備えで判断する
  • 色付きエリア=絶対NGではなく、リスクとコストのバランス+家族構成で総合判断するのが正解

アーキセンス不動産へのご相談はこのような方におすすめです

奈良県で建売住宅を検討されている方から、以下のようなご相談を多くいただいています。

「ネットで良い物件がなかなか見つからない…」
→ 実は、建築中など大手ポータルサイトに未掲載の物件が多数あります。アーキセンス不動産では、不動産業者専用のデータベースからLINE登録者限定で新着情報を先行配信。また、ご希望のエリアや条件を送るだけで、一般公開前に希望エリアの未公開物件の個別提案が可能です。

「住宅ローンに不安があるが、ちょっと話し辛い…」
→ アーキセンス不動産では、転職直後の方・車のローン、奨学金などの他の借入がある方・頭金があまり用意できない方・過去に延滞履歴ありの方など、ローン審査でご不安を抱えられた方の住宅ローン通過実績があります。まずは、住宅ローンアドバイザーに詳細な状況をお伝え頂ければ、問題を整理した上で皆様に最適な金融機関、プランを提案いたします。

「建売物件の追加工事がしたいけど、リフォーム会社を探さないといけないのかな?」
→アーキセンス不動産では自社にリフォーム部門があるため、購入後の工事もワンストップでご相談いただけます。たとえば、食洗機や浄水器の設置などの水まわり工事、好みの位置への戸棚の造作、アクセントクロス・エコカラット施工、カーポートや太陽光発電の設置工事など、ご希望に応じたリフォームを入居後に対応可能です。※ただし、建売物件の場合、入居前のタイミングでの追加工事には対応できないケースが多いため、引き渡し後のリフォームとしてご案内しております。

「この物件気に入っているんだけど、本当に買って大丈夫かな?」
→ 年間1,500棟以上一戸建て物件を調査するプロが、建物の品質・立地・価格バランスを客観的にアドバイスし、本当に購入しても良いか迷われている皆様にご判断いただく様々な物件資料、周辺状況などの資料を渡した上でご判断頂いております。

「YouTubeで見た物件を内覧したいのですが、今週末に物件内覧できますか?」
→ 365日更新中のルームツアー動画と連動して、気になる物件は最短即日で内覧予約が可能です。ただし、建売物件は即日購入、アポイント確定していても前日、前々日などに先に内見された方で購入が決まる場合がある為、その際はご案内できないケースもございます。気になる物件がある際は、公開から早い段階でご希望を仰って頂けると内覧、購入できる可能性が高まります。

上記のいずれかに当てはまる方は、お気軽にご相談ください。
(※各種相談・内覧予約はすべて無料です)

対応市町村一覧
奈良市、生駒市、大和郡山市、平群町、香芝市、三郷町、王寺町、斑鳩町、安堵町、川西町、三宅町、上牧町、広陵町、河合町、天理市、大和高田市、橿原市、葛城市、桜井市、御所市、明日香村、五條市、木津川市、四條畷市、大東市、東大阪市、八尾市、柏原市
※奈良周辺エリア(大阪府、京都府)からもお問い合わせも頂いております。

アーキセンスの家探しに少しでも興味を持ったら

お問い合わせ

お家探しのご希望は、こちらからお問い合わせください。

また、アーキ・センスではホームページに掲載している物件以外にもご提案できる物件が数多くございます。まずはお気軽にご希望をお聞かせください。どんなご相談にも丁寧に対応させていただきます。

LINEでのお問い合わせもお勧めしております。

電話番号: 072-628-2210

LINE : https://lin.ee/WBlLwTm

問い合わせフォーム

フォームからのお家探し依頼も可能です。

簡単お家探しアンケート (所要時間約3分) にご協力ください。