この記事は、関西エリアで建売住宅を年間1,500棟以上チェックする不動産のプロが、
実際に家具が入った17帖LDK を見学した所感をもとに、配置のコツを整理したものです。


17帖って狭い?広い?—体感を左右するのは“分け方”

こんにちは、関西で皆様のお家探しをお手伝いしております
アーキ・センス不動産の勝村です。

今回は奈良県内の17帖LDKに「実際の家具」が入っている物件を見学。
ダイニングとリビングのゾーニング(空間の分け方)で体感の広さが大きく変わると実感しました。
本記事では、ダイニング細長+リビング広めの典型的な間取りを例に、失敗しない置き方を解説します。

※物件・間取りにより差があります。今回は“参考例”としてご覧ください。


キッチン周り|カウンター40cm前後を“受け渡し動線”に活かす

  • 作業カウンターは体感で約40cm前後
    まな板+周囲に調味料や皿を置ける“余白”があり、配膳がスムーズ。
  • おすすめ配置
    ダイニングテーブルの短辺をキッチンカウンターに寄せる(“カウンター当て”)。
    → 配膳・下げが一気に楽になります。
  • テーブルサイズ感
    4人掛け(幅120〜140cm程度)なら余白が取りやすく、通路幅も確保しやすい。
    大きめを置くなら向きを90°回転
    して通路を作るのもアリ。

ダイニング|“細長”でも4人掛けは余裕

  • 間取り上ダイニングはやや細長でも、4人掛けなら+約1mほどの余白が取れる印象。
  • 観葉植物やスリム収納を1点加えると、視線が散らず“奥行き感”が生まれます。
  • 照明は後付けで差が出る:引掛けシーリング対応なら、ペンダント×1〜2灯に変えるだけでカフェ感UP。

リビング|“まずテレビ面を決める”が正解

  • TV端子位置=テレビ面が基本。最近は壁掛け対応の配線計画も増加。
    → 面が決まれば、ソファは対向配置で考えると迷いません。
  • L字ソファ+ローテーブルでも成立。17帖なら大型でもレイアウト可能
    小さいお子様がいる期間は、ラグorプレイマット+2〜2.5人掛けにして通路優先も◎。
  • コンセント位置は“ソファ横”が理想。充電・スタンドライトの使い勝手が段違い。

和室連動のコツ|“開けて一体/閉めて独立”で二刀流

  • リビング横に和室があるタイプは、
    開放=ファミリースペース拡張/閉鎖=客間・寝かし付けで使い分け。
  • アンテナ端子・エアコン配線が取れているなら、サブリビング化も現実的。
  • 横長窓+シャッターは視線対策・遮光・防犯に有効。

17帖LDK|配置パターン3選(失敗しない定石)

  1. “整然配膳”型(家事ラク最優先)
  • テーブル短辺をカウンターへ当てる
  • TV面対向に2.5Pソファ+省スペーステーブル
  • キッチン⇔配膳⇔下げ動線が一直線
  1. “くつろぎ”型(リビング厚め)
  • ダイニングを小さめ正方形テーブルにして面積を節約
  • L字ソファ+大きめローテーブルでTV視聴重視
  • 和室は開けっぱなしで回遊性UP
  1. “ファミリー”型(小さなお子様期)
  • ダイニングはベンチ側を壁付けで通路確保
  • リビングはラグ広め+ローソファ/ビーズソファ
  • 和室はお昼寝/おもちゃ置きの基地に

チェックリスト(内覧当日の“見るポイント”)

  • テーブル想定サイズをメモ(幅×奥行×チェア引き幅)
  • TV面の端子位置・壁下地(壁掛け予定なら必須)
  • ソファ背後の通路幅(目安70cm)
  • コンセント位置(ソファ横・カウンター周り・和室)
  • 照明器具の付替え可否(引掛けシーリングか)
  • 和室の連携度(戸の引き込み/段差)

まとめ|“決め順”で迷わない:テレビ面→ダイニング→ソファ

17帖LDKは、置き方次第で広さの体感が大きく変わるサイズ。
①テレビ面を固定 → ②ダイニングの向き → ③ソファのカタチの順に決めると、失敗が減ります。
後から変えやすいのは照明・ラグ・アクセント小物。まずは“動線の核”から固めましょう。


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